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高潮災害:中級編

 台風や発達した低気圧が海上を通過する時、潮位が上昇する現象が「高潮」だ。

 中心部の気圧低下による「吸い上げ」効果に加えて、大きな影響を与えるのが風による「吹き寄せ」効果だ。台風は、「危険半円」と呼ばれる東半円で風が強いので、各地点での高潮の大きさは、台風のコースが大きく関係する。さらに実際の潮位は、高潮が満潮に重なるか、干潮時かによって変わってくる。

 昨年9月の台風21号では、大阪湾にある関西空港の冠水と混乱が大きな話題になった。注意してほしいのは、高潮が関空への浸水をもたらしたのではない、という点だ。

 主因は「高波」だ。当時、関空では観測史上最大を更新する猛烈な風が吹いており、高潮が大きくなったが、それだけでは空港の護岸を越えなかった。波が岸に達し、砕けて潮位が高まる「ウェーブセットアップ」と砕けた波が共存し、空港内に流れ込んだ。

 空港を運営する関西エアポートなどが設置した検証委員会が、さまざまなデータを用いて推計した空港内への流入量は230万~270万立方メートル。実際に入った量は270万立方メートルと見られており、ほぼ一致した。京セラドーム大阪の2杯分にあたるが、もし高潮が護岸を越えていたら、もっと大量の海水が入って被害も膨らんでいただろう。

 話を高潮に戻す。日本で大きな高潮が生じたのは、大阪湾のほか東京湾や伊勢湾、九州の有明海や八代海などだが、日本海側でも冬季の季節風によって高潮は起こる。

 ただ、湾の地形も影響して大阪…

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