痛みに涙、坂本龍一の治療 がんの究極の原因に気づいた

有料会員記事あの人も向き合ったがん

聞き手・山内深紗子
写真・図版
「人の声には興味がなかったのに、治療後、キューバの女性歌手オマーラ・ポルトゥオンドさんの歌声に体が反応して、涙が止まらなかった」と語った=2018年12月25日午後、東京都内、関田航撮影
【動画】国際がんデーに向けてのメッセージを話す坂本龍一さん=関田航撮影
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 生きていれば、困難が重なる時があるのかもしれません。

 自分ががんになるなんて、1万分の1も疑っていなかったんです。若い頃は徹夜続きでも平気で、「才能は体力」と公言していたし、40代からは健康オタクと言えるほど気を使っていました。

 2014年6月、62歳のとき、のどに違和感を覚え、受診すると中咽頭(いんとう)がんだと診断されました。ステージはⅡとⅢの間。「まさか」でした。生まれて初めて死を意識しました。「がん」という言葉は重かった。

 そもそも、近代医学が発展したのはここ100年くらいですよね。昔なら、このまま死を迎えていたかもしれない。それも自然なあり方なのかもしれないけれど、僕は「生きたい」と思いました。あらゆる選択肢を検討し、統計に基づいた生存率が明らかになっている標準治療に命を託すことにしました。

 仕事を考えて治療を遅らせよ…

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