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【アピタル+】患者を生きる・食べる「塩とたんぱく質制限」(病気と食事)

 高血圧や腎臓の病気では、ふだんの食生活が予防や治療のポイントになります。東京都済生会中央病院の管理栄養士、苔口(こけぐち)咲子さんに、食事の塩分やたんぱく質、カリウムを減らすコツを聞きました。

――日本食はどうしても塩辛いものが多くなりがちです。塩分をへらすコツは。

 汁物や漬けものは塩分が多いので控えましょう。みそ汁は1杯約2グラムの塩分が含まれるので、1日3食1杯ずつ飲んだだけで6グラムになってしまいます。外食でも、麺類のスープは飲み干さないことです。

 しょうゆ、ソース、みそなどの調味料にはかなりの塩分が含まれます。わさび、カレー粉などの香辛料や酢などを味付けに使うことでこれらの調味料を減らせます。また、しょうゆなどはかけるのではなく、つけるようにしましょう。1滴ずつ付けられるタイプやスプレー式のしょうゆ差しなどもお勧めです。

 干物、練り物、ハムやウィンナーなど塩分が入っている加工品を料理に使わないのもコツです。肉や魚など加工されていない食材を使えば、調味料の塩分だけ計算に入れればよくなります。

 

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――たんぱく質を減らす工夫はありますか。

 たんぱく質は肉、魚、大豆、卵、牛乳などに多く含まれます。ご飯に肉、魚などのメインを1品、ほかは野菜などにすることで、たんぱく質の量を管理するといいでしょう。

 ご飯1杯150グラムにも3・8グラムのたんぱく質が含まれます。たんぱく質の量が25分の1、35分の1のレトルトご飯などがあります。これに替えれば1日3杯で約10グラムのたんぱく質を減らすことができ、その分を肉や魚に回せます。

――腎臓の病気では、カリウムを制限しなければならない場合もあるようです。

 果物、野菜、芋類などがカリウムの多い食品です。カリウムは水によく溶ける性質があります。生野菜などはゆでて、ゆでたお湯を捨てる「ゆでこぼし」をすればカリウムを減らせます。よく誤解されているのは、生野菜はダメだが、加熱すればいいという勘違いです。加熱だけではカリウムは減りません。ゆで汁の中にカリウムが溶け出るので、必ず、ゆでこぼしをしましょう。

――ほかに、高血圧や腎臓病などの患者が注意するべきことはありますか。

 最初だけ栄養指導を受けて、その後は来ない方もいますが、定期的な検査で通院する際、栄養指導も継続的に受けるようにしてください。毎日、理想的な食事をするのは無理です。検査の結果や状態によっても指導は変わります。

 

 ◇ご意見・体験は、氏名と連絡先を明記のうえ、iryo-k@asahi.comメールするへお寄せください。

<アピタル:患者を生きる・食べる>

http://www.asahi.com/apital/special/ikiru/(鍛治信太郎)