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 太陽光など再生可能エネルギーの受け入れを一時的に制限する「出力抑制」を九州電力が行っている。昨秋に離島を除き国内で初めて踏み切って、1月3日も実施した。政府は、再生エネを主力電源にすると掲げるが、フル活用されない矛盾をどうすればいいのか。

 九州一円が好天に恵まれた1月3日。九州電力は午前9時から午後4時にかけて、管内の一部の太陽光発電事業者からの電力の受け入れを止めた。遠隔操作などで送電網から切り離した。太陽光の発電量は伸びる一方、正月休みのオフィスや工場が多く、電力の使用量が低下したためだ。

 電力が余りすぎて需給バランスが崩れると、発電所が故障を防ぐために次々と止まり、大規模な停電につながる恐れがある。このため九電は昨年10月13日の土曜日、出力抑制に踏み切った。その後、需要が低下する土日や年始の3日を含めて計9回行った。太陽光と風力の事業者約2万3千件から輪番で選んで実施している。

 福岡県みやま市の太陽光発電所(計5500キロワット)はこれまでに2回対象になった。「太陽光発電に最も適した時に止める。相当な痛手」。運営するみやまエネルギー開発機構の石橋慎二業務部長はこぼす。

 発電所は約15億円を借り入れて建設。年間の売電収入の約3億円から、毎年約1億円を返済してきた。売電できなかった分の損失額は100万円を超えると見込む。石橋さんは「抑制が頻発すれば、返済計画が狂う可能性がある」という。

 九州に約15カ所の太陽光発電所を持つチョープロ(長崎県長与町)はこれまでに約1100万円の減収になった計算だ。定富勉・新エネルギー事業部長は「売電収入全体に占める割合は今は大きくないが、年間を通じて何回の抑制があるかわからない」。

 データが公表された10、11月分でみると、再生エネの想定発電量の約1・4%(約2300万キロワット時)を抑えたことになる。一般家庭の電力使用量に単純換算すると約4万6千世帯の2カ月分に相当する。九電の送電網に新たにつながる太陽光発電所は現在も増えている。九電の池辺和弘社長は7日、「出力抑制の回数はこれから増えていくと思う」と話した。

原発再稼働 抑制が現実化

 なぜ全国に先駆け、九州で出力抑制が起きたのか。「想定を超えて太陽光発電が急増し、原発が再稼働したことも大きい」と九電の幹部は語る。

 九州は日照に恵まれている。2…

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