[PR]

 2015年秋に開館したミツカンミュージアム(愛知県半田市)の来館者が昨年11月、累計30万人を超えた。訪れた3人に1人が自分の顔写真を貼った「マイ味ぽん」を購入。インスタ映えするのが魅力のようだ。

 酢の歴史や文化を伝えるミュージアム館内に自販機がある。ここで味ぽん(150ミリリットル、200円)を買い、隣のブースでラベル用の写真を撮影。写真を貼って自分だけのマイ味ぽんをつくる人が引きもきらない。販売実績は10万4千本。ここでしか手に入らない商品で「結婚式の引き出物として何本も買うカップルもいる」(広報)という。榊原健館長(59)によると、インスタグラムにアップする人も少なくない。

 インスタ映えは、来館者数を下支えしている面もある。ずらりと並ぶすしの模型、外壁の企業ロゴ、「す(酢)」の文字を来館者が完成させる壁……。ハッシュタグをつけた写真の投稿は、マイ味ぽんも含めて9千超に。「ミュージアムを訪れる若い人が増えている。インスタの効果は想像以上」と榊原さん。

 ミュージアムは17年に優秀な建築作品に贈られるBCS賞を受賞した。自然換気を促す煙突や、太陽光を室内に採り入れる設計の水盤やひさしがある。昔の酢づくりを紹介するコーナーでは、古い木材を中央の柱に再利用。旧半田工場の屋根を支えていた小屋組と呼ばれる骨組みを再現した。施工した竹中工務店名古屋支店の石川昭典作業所長は「材料を残していたからこそできた。過去と未来を融合した建物といえる」。

 見学は有料で、「マイ味ぽん」が買える90分コースは大人300円、中高生200円、小学生100円。ウェブサイト(http://www.mizkan.co.jp/mim/別ウインドウで開きます)からの予約が必要。(斉藤明美)