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 安倍晋三首相は10日午後(日本時間11日未明)、訪問先のロンドンで英国のメイ首相と会談した。英国の欧州連合(EU)離脱を3月末に控え、両首相は離脱後も経済協力を進めることで一致。安全保障分野での連携を強めることなども確認し、共同声明を出した。

 安倍首相は会談後、メイ首相とともに記者会見に臨み、メイ首相がEUと交わしたスムーズな離脱に必要な協定案について、「日本は全面的に支持する」と初めて明言。その上で「『合意なき離脱』は回避して欲しいと世界が期待している」と強調した。

 同席した西村康稔官房副長官によると、会談に先立つ昼食会で安倍首相が協定案支持の考えを伝えると、メイ首相は謝意を示し、「現協定案は日本企業にも良い案だ」と応じたという。

 英国では、EUからの離脱条件を定めた協定案の承認をめぐる議会採決が15日に予定されているが、可決の見通しは立っていない。承認されずに「合意なき離脱」となれば、英国に拠点を置く約1千社の日系企業に悪影響を及ぼすおそれがある。

 会談では、EU離脱後には、日英間の自由貿易協定(FTA)の交渉や、11カ国が加盟する環太平洋経済連携協定(TPP11)に英国が参加する可能性を含め協議することを首脳間で確認し、共同声明に盛り込んだ。

 また、同じ海洋国家として、東シナ海や南シナ海で中国が影響力を強めることへの懸念を共有。「自由で開かれたインド太平洋」構想を進めるため、サイバー攻撃対策など安全保障分野での協力を強化することとした。今年春には東京都内で外務・防衛閣僚会合(2プラス2)を開くことも決めた。

 日立製作所による英国内での原発新設計画が暗礁に乗り上げていることについて、安倍首相は記者会見で「現在、関係者において議論が行われているところと承知をしている。その検討を待ちたい」と述べるにとどめた。首脳会談の議題には上らなかったという。(ロンドン=下司佳代子、星野典久)

■日英共同声明(…

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