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 仏ルノーは10日、同社会長兼CEO(最高経営責任者)のカルロス・ゴーン容疑者(64)らのルノーでの報酬をめぐる社内調査について、「2017年と18年の経営陣の報酬に関しては不正はないとの結論に達した」とする声明を出した。ただ、役員への不透明な報酬疑惑が浮上している16年以前については、引き続き調査するとしている。

 同日、パリ近郊の本社で開いた同社の取締役会で、コンプライアンス担当の幹部が調査結果を報告した。日産自動車前会長のゴーン容疑者が報酬を過少に申告した疑いで昨年11月に逮捕されて以降、社内調査を進めていた。声明はゴーン容疑者の処遇には触れておらず、解任は再び見送った。

 ルノー経営陣の報酬をめぐっては、ゴーン容疑者の側近で副社長のムナ・セペリ氏が、3社連合を組む日産、ルノー、三菱自動車のオランダの統括会社「ルノー・日産B・V」から不透明な報酬を受け取っていたことが明らかになっている。セペリ氏は統括会社の取締役を兼ねるが、12~16年の5年間に役員報酬とは異なる非公表の報酬として計約50万ユーロ(約6200万円)を受け取っていた。

 ルノーは10日、セペリ氏の報酬をめぐる報道についても別に声明を出し、調査対象の経営陣にはセペリ氏が含まれ、17~18年には不正がなかったなどとして、こうした報道が「意図的にルノーを揺るがそうとする組織的キャンペーン」だと反論。必要な法的手段を取る用意があるとした。セペリ氏の16年以前の報酬についても引き続き調査する。

 一方、仏ラジオ局フランスアンフォは先月末、「ルノーの経営陣が統括会社から不透明な報酬を受け取っていた」と報道。ルノーの筆頭株主の仏政府は今月6日、ルノーがこの報酬を公表していなかったと指摘するルノー労組からの要請を受け、情報開示を求める書簡をルノーに送ったことを明らかにしていた。(パリ=疋田多揚)