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医の手帳・認知症の進行期(1)

 認知症が進むと、本人も家族も不安が増してきます。その時に最も大事なのが、「認知症の人の見守り体制を作ること」です。

 まずは、信頼できるかかりつけ医を持つことです。体調不良を気軽に相談でき、認知症についての話も聞いてくれるかかりつけ医の存在は重要です。認知症の専門的なことについては、かかりつけ医を通して、認知症専門医に相談する体制をつくることが必要です。

 最近は、認知症サポート医と言って、認知症の診断・治療のアドバイスや、認知症多職種連携の構築に関わる医師が増えてきています。しかし、認知症は医師など「医療」だけでケアすることはできません。「介護側へのアクセス」も非常に大切です。

 その中心になるのが、まずは「地域包括支援センター」です。地域包括支援センターは、よろず相談所として利用できるところです。認知症の初期から困ったことがあれば、まず相談してみるとよいでしょう。

 介護保険を持っている人であれば、地域包括支援センターから、「介護支援専門員(ケアマネジャー)」に引き継がれます。ケアマネジャーは、介護側の核となる職種で、介護保険サービスなどの計画を作ってくれますし、何でも相談できます。その他に見守り体制に参加するのが、介護サービス事業者(デイサービス、通所リハビリなど)や、訪問看護、訪問薬剤管理指導(薬剤師が自宅に訪問して薬剤の指導を行う)、市町村の保健センターや保健所など、多くの職種の人々です。

 このように医療・介護の連携体制を作っておくと、認知症の本人も不安が和らぎますし、家族もケアについて学んでいくことができます。医療・介護関係者のみではなく、スーパーやコンビニ、タクシー・バスなどの公共交通機関、宅配や新聞配達の人、近隣の住民などの見守りを作ることで、認知症の人が安心して過ごせる地域となります。

<アピタル:医の手帳>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/(総合リハビリテーションセンターみどり病院 成瀬聡院長)