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 タイのスワンナプーム空港で拘束された後、家族の虐待などから逃れたいとして第三国への亡命を求めていた18歳のサウジアラビア人女性が11日、カナダに向けて出発した。ロイター通信などが伝えた。

 ラハフ・ムハンマド・クヌンさんは5日、オーストラリアに向かう経由地だったバンコク近郊のスワンナプーム空港で、必要な書類を持っていないとしてタイ当局に入国を拒否され、空港内のホテルに留め置かれた。クヌンさんはそこから「帰国させられれば命の危険にさらされる」などと送還の恐怖をツイッターで訴え、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の職員との面会を求めた。

 クヌンさんはAFP通信などに対し、家族から身体的にも精神的にも虐待を受け、「髪を切っただけで6カ月も部屋に閉じ込められた」とし、「送還されれば投獄され、刑務所から出たとたんに殺される」と訴えた。タイ当局には「望まない結婚から逃れるため」と話したという。

 訴えを受けてヒューマンライツ・ウォッチなどの国際人権団体が、送還しないよう求める声明を相次いで出し、クヌンさんは7日にUNHCRに保護された。

 当初、オーストラリアがクヌンさんを受け入れるとの観測が強かったが、カナダのトルドー首相が11日に「カナダは人権や女性の権利を擁護することがどれほど重要かを理解している」と述べ、クヌンさんを難民として受け入れることを明らかにした。(貝瀬秋彦)