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 民事訴訟などの裁判記録のうち、歴史史料などとしての価値が高い記録を永久保存するための制度が東京地裁でほとんど活用されておらず、11件しか対象になっていないことが朝日新聞の取材で分かった。最高裁判例につながった著名な訴訟などの資料が廃棄される一方、保存期間が過ぎた後も「廃棄未了」で残されている記録が約270件あるという。

 同地裁はこれまでの運用が「適切ではなかった」と認め、「規程にのっとった保存と廃棄を進める」としている。専門家からは「廃棄をすぐにせず、外部の人も入れて判断すべきだ」という指摘が出ている。

 記者の問い合わせを受けて同地裁が調べた結果によれば、憲法25条が定める生存権の解釈が争われた「朝日訴訟」や、法廷で傍聴人がメモを取る権利が認められるきっかけとなった「レペタ訴訟」の記録が廃棄され、在外投票を制限した公選法や、国籍法の一部が最高裁で違憲と判断された訴訟、破綻(はたん)した山一証券の破産管財人が監査法人を訴えた訴訟など、バブル崩壊後の金融破綻の責任が問われた多くの著名訴訟なども同様だった。

 民事訴訟記録の保存のあり方は、法律ではなく、最高裁の内部規程や通達に委ねられている。判決書は国立公文書館に移管されて永久に保存されるが、当事者の主張や法廷での尋問の速記録などは確定してから5年間、一審の裁判所で保存され、その期間満了後に廃棄される運用。ただし、内部規程は「史料または参考資料となるべきものは、保存期間満了の後も保存しなければならない」と義務づけており、「特別保存」と呼ばれている。この制度は戦前に既にあった。

 公文書管理のあり方が国政課題…

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