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 韓国軍の駆逐艦が海上自衛隊の哨戒機に射撃用の火器管制レーダーを照射したとされる問題で、日韓の防衛当局者が14日、シンガポールで2回目の実務協議を行った。日本防衛省は「認識の隔たりは依然解消していない」としており、協議は平行線をたどった。

 日本側は石川武・防衛政策局次長、韓国側は国防省の李元翼・国際政策官らが出席。防衛省によると、協議は午前9時半から断続的に午後9時半まで行い、海上自衛隊の哨戒機が火器管制レーダーの照射を受けたかどうかなどについて、昨年12月27日の協議に続き双方が主張を展開した。

 哨戒機が収集した電波データの韓国側への提示について、防衛省は「詳細についてはコメントしない」とした。

 韓国国防省は「両国は(哨戒機の)低空飛行など主要な争点について事実関係と自国の立場を詳細に説明し、相手側の理解を深めた」と発表した。

 ただ、韓国の放送局YTNが14日発表した世論調査によると、レーダー照射問題や徴用工訴訟問題をめぐる韓国政府の対応について46%が「もっと強く対応すべき」、38%が「いまの対応が適切」と回答。韓国政府としては譲歩しにくい世論環境となっている。

 日韓関係筋によれば、日韓どちらかで協議した場合、譲歩したような印象を与えるため、この日の協議は第三国での開催になった。会場も協議の前半はシンガポールの韓国大使館、後半は日本大使館で開いたという。(藤原慎一、ソウル=武田肇、シンガポール=守真弓)