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 近年の美術展は作品名はもちろん、作家情報や制作の背景まで、情報量たっぷりの親切展示が主流だ。大型展では音声ガイドも定番。一方で、そうした潮流とはひと味違う寡黙な展示も現れてきた。鑑賞法の問い直しの背景に、表現や社会の変化も潜んでいる。

 色彩豊かな抽象絵画がずらりと並ぶ一方、展示室で得られる情報は、作品名と制作年ぐらい。手渡される配布資料を見ると8章だてと分かるが、会場には章を示す数字や解説文もない。さいたま市の埼玉県立近代美術館の「辰野登恵子 オン・ペーパーズ」展(20日まで、名古屋市美術館に巡回)は禁欲的な展示だ。

 東京・六本木の2121デザインサイトの「民藝(みんげい)」展(2月24日まで)も、配布資料にデータはあるが、展示室には作品名や説明はなく、企画者の深澤直人・日本民芸館長の「感想」が記されているぐらいだ。

 徹底していたのが東京都港区のキヤノンギャラリーSで16日まで開かれた写真家・鈴木理策さんの個展。セザンヌらが描いた土地を訪れて撮った風景写真が暗い部屋に浮かび上がるだけで、会場にも配布資料にも、タイトルや撮影年などの記述はない。

 こうした展覧会に共通するのは…

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