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 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産となった岩手県大船渡市の「吉浜のスネカ」が小正月の15日夜、吉浜集落であった。東日本大震災で被害を受けた後も絶えることなく、地域のつながりを保ってきた。

 五穀豊穣(ほうじょう)や豊漁を願い、200年以上前から続く伝統行事。囲炉裏の火に当たって怠けている人のすねの皮をはがして懲らしめる「脛(すね)皮たぐり」が呼び名の由来とされる。

 この日は地元保存会の会員や中学校の生徒が24体のスネカになり、集落の約300世帯を回った。担い手不足もあり、20年ほど前から保存会と中学生が連携しているという。

 会社員の菊地博彦さん(36)と妻の志保さん(33)宅には、キリハと呼ばれる子刀を持った2体のスネカが「泣くわらしはいねがあ」と大声を上げながらやってきた。長女の莉乃ちゃん(5)と長男の翔太ちゃん(3)は両親の胸にしがみついて泣きじゃくり、「いい子にします」「おりこうにします」と約束していた。(渡辺洋介)