武田、巨額買収のその先は 鍵握るエグゼクティブチーム

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箱谷真司
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 国内製薬最大手、武田薬品工業によるアイルランドの製薬大手シャイアーの買収が今月完了した。買収総額は約6・2兆円。創業230年を超す老舗は、日本発のメガファーマ(巨大製薬会社)へと姿を変える。社運をかけた大型買収の行方は――。箱谷真司

 江の島を望む神奈川県藤沢市の海岸から北東に約5キロ。サッカー場35面分に相当する広大な敷地に地上10階の建物が5棟並ぶ。国内製薬最大手、武田薬品工業が約1500億円を投じて2011年に完成した国内唯一の研究所「湘南ヘルスイノベーションパーク(旧湘南研究所)」だ。合成化学や生化学などの研究ができる76のエリアを備える。

 武田は昨年4月、創薬ベンチャーや異業種の企業、大学の研究者らにこの地を本格的に開放した。社外との連携を通じて創薬のきっかけをつかむのが狙いで、研究所の名前も変えた。実験器具などがそろう一角を有料で貸し出している。

 廊下沿いの畳のスペースには…

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