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 今月18日に岩手県大槌町が解体に着手予定の旧庁舎について、平野公三町長は16日夕、緊急の記者会見を開き、解体準備中に建物の一部が先行して壊されたことを明らかにした。業者の判断で重機で削り取ったといい、平野町長は「発表と異なる結果となり申し訳ない」と謝罪した。

 町によると、16日午後2時半ごろ、解体開始に合わせて西側外壁に穴を開けるために重機を配置する盛り土の造成中、下請け業者の重機運転手(60代)が壁から出っ張った金庫室部分の外壁一部を「庁舎本体ではなく付属物」と判断して重機のアームで削り取った。

 現場の監督と視察のために居合わせた町幹部がこれに気づき、すぐに作業を停止させて①金庫室は庁舎本体の一部であること②本体解体は18日からという工事日程を元請け・下請けで共有すること――を改めて指導したという。

 同庁舎の解体工事を巡っては無届け着工やアスベスト含有建材調査・除去工事の不備などの違法が次々と明らかになっている。震災遺構としての旧庁舎の保存を求める住民訴訟の判決が17日に出る直前に、また工事管理のずさんさが浮かび上がった。(本田雅和)