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 原発事故に伴う避難指示によらず、自主的な判断で避難した、いわゆる「自主避難者」のうち、全国の国家公務員宿舎に居住する人たちの退去期限が3月に迫っている。だが、福島県生活拠点課によると、入居する計120世帯のなかで4月以降の居住先が決まっているのは2割程度。経済的に困窮したり、病気になったりして転居先を見つけるのが難しい人も少なくない。

 県は2017年3月末、自主避難者ら約1万2千世帯(当時)への住宅の無償提供を打ち切った。その際、激変緩和措置の一環として決めたのが国家公務員宿舎への入居継続だった。

 対象は、17年3月時点で国家公務員宿舎に避難していた自主避難者のうち、月額所得が21万4千円以下の150世帯。一般の家賃相場よりかなり安い7千~9万円の家賃を払えば、最大2年間入居できる。

 昨年11月末時点で、全国13カ所の宿舎に120世帯が暮らすが、この支援が今春で切れる。

 高層マンションが立ち並ぶ東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」。同宿舎には約80世帯の自主避難者が暮らしている。

 「今追い出されたら行き場がなくなる」。昨年末、避難者支援団体「避難の協同センター」がこの宿舎の近くで開いた自主避難者向けの相談会では、参加した避難者が同席した県の担当者などに入居継続の必要性を訴える場面もあった。

 東雲住宅に震災直後から暮らす30代女性は浜通りから避難してきた。

 東京で美容関係の企業に就職したが、職場で避難を巡っていじめに遭い、双極性障害に。退職し、現在は通院しながら再就職を模索している。「今春に出て行ける状態ではない。せめて体調が回復するまでもう少し待って欲しい」と語る。

 だが、県は「入居延長は難しい」という立場だ。

 宿舎を所有するのは国で、使用許可も今春まで。本来は17年春で打ち切りだったが特例で2年間延長した経緯もある。

 一方、県の実態調査では100世帯ほどは転居先が決まっておらず、そのうち10世帯ほどは連絡も取れないという。生活拠点課の担当者は「個別の事情を把握した上で、支援策を提示していきたい」と話すが、春以降も退去しない入居者には、損害金として家賃額の2倍を請求する方針だ。

 こうした県の姿勢に、「避難の…

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