[PR]

 奈良教育大学の大学院生が、奈良県内でフリースクールをつくる準備を進めている。これまで就労支援などを行う団体の運営や、社会福祉士として研修や講演をしてきた。自身もフリースクールに通った経験から、あらたに学校に行きづらい子どもたちの居場所をつくろうと思い立った。

 計画しているのは、吉野町の宇陀直紀さん(22)。社会福祉士の国家資格も持ち、就労支援や居場所づくりなどを行う一般社団法人「なら人材育成協会」の理事を務めている。

 宇陀さん自身もフリースクールに通った経験がある。「決められた時間にみんなと一緒に同じことをしなければいけない空気感」が苦手で、幼稚園は休みがち。小学1年の1学期から、登校しなくなった。

 それでも、楽にはならなかった。「将来はどうするの?」「みんな行ってるよ」。親戚や近所の人の言葉がのしかかる。小学1年の終わり、母親にすすめられて兵庫県西宮市のフリースクールへ。「『学校に行かない自分』がいても何も言われない居場所を得ることができました」

 中学校では、数カ月の通学後、自分の部屋に引きこもるようになった。オンラインゲームを1日16時間。「ゲームが好きではまっていたというより、学校のこと忘れられる気がして」と振り返る。

 中学3年から再びフリースクールへ。高校に通わず、自ら勉強して高卒認定試験に合格した。大学に進学し、昨年の春には社会福祉士の資格を得た。高取町の依頼を受け、町内の小中学校の教員に、登校しない子どもとの関わり方の研修を行ったり、自身の経験を講演会で話したり、活動の幅を広げた。

 昨年11月の講演会後、参加者のアンケートに「不登校を否定しない人と場所があったら支えになる」と書かれていた。「『僕がしないと』って背中が押されました」

 フリースクール「奈良スコーレ」は、4月に開校予定。説明会や、参加者から意見を募る「企画会議」を重ねている。「まずは子どもが生きるための場所づくりから。しんどいことからは逃げて、自分を守ってほしい」

 次回の説明会と企画会議は、2月16日午前9時半~11時半、橿原市大久保町の県社会福祉総合センター。申し込みは電話(090・3827・1263)かメール(narafreeschool@gmail.com)で。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(佐藤栞)