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 医師の働き方改革を検討する厚生労働省が、一部の医師の残業上限時間を年1900~2千時間とする案を示したことを受け、勤務医の労働組合「全国医師ユニオン」が17日、緊急声明を出した。憲法や労働基準法に違反する可能性がある働き方改革は許されないとしている。

 声明は、厚労省案が法の下の平等を定めた憲法14条や「生存権」を定めた憲法25条のほか、労働基準法にも違反すると指摘。「医師不足や医師の偏在は医療政策の失態。医師個人に責任を転嫁することは言語道断」と批判した。同ユニオンが2017年に行った勤務医労働実態調査で4割の医師が健康に不安をもっており、51・6%が労働時間規制に賛成していたという。

 過労死した医師の遺族も反対を表明した。小児科医だった夫を過労自殺で亡くした「東京過労死を考える家族の会」の中原のり子共同代表が会見に同席。遺族からの「働く医師たちの命を守るためではなく病院が罰則を受けないでいいように検討された案にしか思えない」や「医師の過酷な勤務を知っていたら娘を医師などにはさせなかった」などの意見を紹介した。(姫野直行)