北海道南東沖の千島海溝で起こる「超巨大地震」が注目されている。国の地震調査研究推進本部は一昨年末、「切迫性が高い」とする見解を公表、東日本大震災の前にみられたような地震活動の変化を指摘する研究者もいる。もし起これば大津波が沿岸を襲う。専門家には危機感がにじむ。
「今度は後出しジャンケンでなく、徹底的にやってもらいたい」――。地震研究者が集まった昨年8月の地震予知連絡会。松浦律子・地震予知総合研究振興会解析部長は、東日本大震災で受けた衝撃と後悔を振り返りつつ、千島海溝の戦略的な研究を呼びかけた。
8年前の震災では、それ以前…