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 家族や金融関係者などを装った「振り込め詐欺」。被害者はその後、どんな精神状態に陥るのか。自殺を考える人に向き合う僧侶のもとには近年、だまされた人の相談が入る。手口や被害額が注目されるなか、特に高齢者が心に深い傷を負う実態が浮かんできた。

 「お願いだから、自分を責めないで」

 「そう言っても息子やきょうだいは、とにかく私を悪く言う。私の罪は……」

 「あなたの罪じゃないってば」

 「そうかねえ……」

 昨年11月中旬、東海地方にある一軒家。2千万円余をだまし取られたという80代女性は、僧侶の篠原鋭一さん(74)を前に何度も「私の罪」と口にした。

 「外国の宝くじが当たりました。3億円です!」

 銀行員を名乗る男から電話を受けたのは2014年。経営が苦しい家族の会社を救えると思った。「10%の手数料」を求められたが疑わなかった。

 息子たちに「欲深いからだ」と…

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