消費税とバラマキ 再び「リーマン級で先送り」はない?

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編集委員・原真人
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原真人の波聞風問

 政府がまとめた消費増税対策は「手厚い」というレベルを超え、もはやポピュリズムと言ってもいいレベルだ。

 10月に消費税率は8%から10%に上がる。国民の負担増は5・2兆円。これに伴って政府がふやす歳出は5・5兆円。つまり、安倍政権は増税の増収額より3千億円も多くバラまくことになる。

 これではいったい何のための消費増税か。そもそもの目的は先進国で最悪の借金財政を立て直すことにあった。赤字たれ流しに終止符を打ち、現役世代も将来世代も支えられる社会保障の基盤を築くはずだった。それなのに増税でかえって赤字がひどくなってしまってどうするのか。

 ポイント還元制度や国土強靱…

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