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 米中摩擦の大きな焦点になっている中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の創業者、任正非(レンチョンフェイ)・最高経営責任者(CEO)が18日、深圳市の本社で朝日新聞など日本メディアによるインタビューに初めて応じた。主なやりとりは次の通り。

 ――任CEOが取材を受けるのは珍しい。どうして今回、インタビューを受けることにしたのか。

 「このような時こそ、18万人の当社従業員にもっと自信を深めてもらい、今後も努力を続けて欲しいという思いがあるからだ。そして、顧客や一般消費者によりよく知ってもらいたいということもある。今、様々な声があり、正面から向き合っていきたい」

 ――米国は華為に対して、安全保障上の懸念を抱いている。中国政府に顧客の機密情報を渡すことはあるのか。

 「これまでの30年の歴史において、170カ国以上で30億人の人々にサービスを提供してきたが、セキュリティーでは良好な記録を残している。一方、我々としては顧客の利益を中心にするという理念をしっかりと実行していく」

 「今後とも顧客の利益に反することは行わない。仮にそのようなデータを提出するようにという要求があった場合でも、それに応えることはできない。私個人も、われわれの企業もそのような行為は決して許さない」

 「もう一つ。我々はあくまでベンダー(機器の供給者)だ。こうしたデータは通信事業者の所にある」

 ――カナダでは娘の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)がイラン制裁に違反したとして米の要請により逮捕され、ポーランドでも中国政府のためにスパイ行為を働いたとして社員が逮捕された。米国ではTモバイルUSの企業秘密を盗んだと刑事訴追されると報道されている。

 「Tモバイルに関する民事訴訟は、全ての紛争が裁判所の手続きにより解決され、当社は補償することもなく、双方いずれも損害はなかった。孟の件は司法手続き中でコメントできない。ポーランドの件は、これまで何回も社内文書で従業員に対して法律順守や個人行動を制約することを求めている。彼が無実であると裁判所が判断した場合、私たちは彼を再雇用し、損失を補償することができる」

 ――華為の製品は、次世代通信規格「5G」市場からの締め出しが進んでいる。

 「こうした問題に対処するためには、最も優れた製品をつくる必要があり、サービスを最も良いものにしていく必要がある。そして、顧客によりよい価値を提供する。こうしてはじめて顧客に受け入れていただける。そこまで心配していない」

 ――今後の経営への影響は。

 「一部の顧客に商品を購入してもらえないことは、すなわち世界中から認めてもらえないことと同じではない。今年も大きく成長をしていく予定だが、成長率は少し小さくなって20%を下回る可能性がある」

 ――米国が重要部品を輸出しなくなったらどうするか。

 「まず中興通訊(ZTE)のような悲惨な状況にはならない。ある程度の影響はあるが、そこまで大きくはない。仮に本当にこのようなことが起こった場合、我々は自らその代替製品を作らなければならない。これは逆に米国にとって不利な状況になる」

 ――日本でも政府調達から事実…

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