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世界史B

 大問数、設問数、マーク数はいずれも昨年と同様であったが、地図問題が昨年より1問増加して2問出題されたほか、昨年出題が無かった年代整序6択問題が復活するなど若干の変化があった。

【難易度】昨年並み

【全体概観】

 大問は4問。設問数は2005~2018年に引き続いて各9問と例年通りであり、「グラフの読み取り問題」が4年連続で出題された。一方で、地図を用いた問題は、昨年の1問から2問へと増加し、そのうち1問は「王家の支配領域と時期の組み合わせ」を判定する問題となっており、近年見られない傾向であった。また空欄補充問題が昨年の2問から4問へ、文化史の出題も6問から9問へと増加したほか、昨年出題されなかった「年代整序問題」が1問出題された。正文または誤文の文章選択問題の総数は、昨年の28問から27問と若干減少したが、全設問数に占める割合は昨年同様高く、そのうち正文選択の割合も昨年の25問から24問へと1問減ったものの昨年同様高かった。

 出題される時代は前近代が昨年の14問から18問に増加、近現代は昨年の22問から18問に減少しており、バランス良く出題されている。地域についても同様にバランスよく出題されており、日本に関する選択肢を含む設問も2問見られた。時代・地域混合の選択肢からなる設問も13問と昨年と同様に多く、学習が手薄になりがちな文化史の問題も増加したが、全体としては、地域・時代ともに「幅広い基礎力が問われる標準的な問題」となっており、平均点も昨年並みと予想される。

設問別分析

【第1問】歴史的建造物や遺跡

 Aはイギリスの国会議事堂、Bは考古学的な発見と歴史書の記述の信憑(しんぴょう)性の関係、Cはベラルーシ南西部の都市ブレストの建造物についてのリード文であった。Aでは建造物についての設問のほかに、反乱や独立運動、戦争について、地域・時代ともに幅広く出題された。Bでは冷戦期の出来事について年代整序6択問題が出題された。Cではポーランドを中心とする東欧史について出題された。全体としては、「戦後史を含めた幅広い知識」が問われた。

【第2問】記録や文字

 Aはデンマーク王ハーラルの石碑、Bはモンゴル語で著された『元朝秘史』、Cはムガル帝国の歴代皇帝による回想録についてのリード文であった。Aでは文化史も含めた西洋史を中心に出題された。Bではティムールに関する地図問題を含めた内陸アジア史を中心に出題された。Cではインド史をはじめとして地域・時代ともに幅広く出題された。全体的に、「文化史や地図問題などへの対応力」が鍵となった。

【第3問】国際関係

 Aはカナダを中心とした国際的経済関係、Bは近世ヨーロッパでの王位継承をめぐる争い、Cはイスラーム政権の君主による聖地の保護と巡礼路の安全確保についてのリード文であった。Aでは経済史を中心に、空欄補充とグラフを組み合わせた新しい出題形式がみられた。Bでは王家の支配領域とその時期の組み合わせを問う新傾向の地図問題のほかに、ヨーロッパ史を中心に幅広く問われた。Cでは宗教史を中心に出題された。グラフ・地図ともに、「世界史の基礎的な知識に基づく考察力」が問われたと言える。

【第4問】宗教と政治

 Aは古代ギリシアの宗教と演劇、Bは中国の天子と祭祀(さいし)、Cはアンデス地域で栄えた帝国における太陽崇拝についてのリード文であった。Aの年表補充問題では中世に関する知識が問われており、前近代における年表補充問題は近年見られない新しい傾向であった。Bでは中国史を中心に文化史の知識など幅広く問われた。Cではアメリカ史を中心に出題された。全体的に、「文化史を含めた幅広い知識が定着しているか」が問われたと言える。

新高3生へのアドバイス

◆センター試験の基本は教科書

 皆さんの受験される2020年1月のセンター試験が、最後の試験実施となります。センター試験では、大問ごとにまとまった「一つのテーマに沿ったリード文」から出題されています。リード文には一見すると難解な内容が記述されていることもありますが、各問題文・選択肢は世界史上の出来事について教科書の内容から記述されています。つまり、授業をしっかりと受けて、内容を理解しておくことができれば容易に問題を解くことができるのです。

◆歴史の基本の流れを押さえ、基礎を固めよう

 センター試験では幅広い地域・分野から出題されています。それぞれの地域・時代の基本事項を押さえることが学習の出発点となります。教科書をしっかりと読み、「太字の部分」を中心に歴史の大きな流れをつかみましょう。一度に全てを覚えようとするのは無理なので、何度も読み込んで知識を深めていきましょう。同時に資料集を利用して地理的な理解を含め、視覚的に捉えるとさらに効果的です。自分の頭の中に当時の様子がイメージできるようにしましょう。

 単に語句を暗記するのではなく、歴史のタテ(時間的な前後関係)・ヨコ(同時代の出来事)の関係に注目して学習をすることが大切です。センター試験では同時代(世紀)の出来事について問う問題が複数ありますので、年表を読み世界全体の動きについて把握し、さらにノートに年表を作成してみましょう。また、「周辺地域史や文化史」のような教科書では簡潔に述べられている部分についての出題の可能性もあります。苦手意識をつくらず、広い分野に関心を向けましょう。基本事項を一つ一つ確認し、そこから派生した学習を進めることで広い知識を得られ、その結果試験では高得点が期待できます。

 普段から新聞・テレビ・インターネットなど各メディアのニュースを見て、世界の出来事について関心を持つようにしましょう。民族・地域紛争など過去の事件が原因であるものもあり、簡単に調べてみると世界史だけではなく社会・時事の勉強にもなります。「世界史B」は試験直前まで得点の伸びが期待できる科目です。継続して学習し、最後まで粘り強く取り組んでください。

◆問題演習の積み重ねが大切

 センター試験では、限られた時間内に正確に解答する力が求められます。出題形式は「正誤判定問題」のほか、二つの文の正誤組み合わせ問題、年代整序問題、空欄に補充する適語の組み合わせ問題など様々な種類があり、選択肢は四つ(まれに六つ)です。一部教科書には記載のない事項や選択肢の紛らわしいものもありますが、他の選択肢についての理解があれば、消去法で正解にたどり着くことも可能です。問題に慣れておくためには過去問の演習を積極的に行うこと、さらには全国統一高校生テストを含む年間6回実施される東進の「センター試験本番レベル模試」を継続して受験することが重要です。過去問や模擬試験を通して時間配分や問題を解く感覚をつかみ、本番に備えましょう。はじめのうちは思ったような得点が取れないと思いますが、結果だけにこだわらず、不正解の部分をしっかりと復習して苦手分野を一つずつ解消していきましょう。

新高2生へのアドバイス

◆大学入学共通テストの基本は教科書

 皆さんが受験される、2021年1月実施の大学入学共通テストでは、大問ごとにまとまった「一つのテーマに沿ったリード文」をもとに出題されることが予想されます。リード文・素材文・資料には一見すると難解な内容が含まれていることもありますが、各問題文・選択肢は世界史上の出来事について教科書の内容から出題されています。つまり、授業をしっかりと受けて、基礎を固めることができれば容易に問題を解くことができるのです。

◆世界・歴史に関するものに触れよう

 世界史の学習を進めるにあたって、「歴史を好きになる・興味を持つ」ことが大切です。教科書や資料集に記載されているものについて、関連する書籍や映画などに触れてイメージを膨らませましょう。「どんな人物なのか」「どんな出来事なのか」と興味・関心を持って接することで世界史について知ることが楽しくなるはずです。単なる語句の暗記ではなく、地理的な理解を含め、広い視野に立って多角的に捉えるようにしましょう。

 単に語句を暗記するのではなく、歴史のタテ(時間的な前後関係)・ヨコ(同時代の出来事)の関係に注目して学習をすることが大切です。大学入学共通テストでは同時代(世紀)の出来事について問う問題が複数ありますので、年表を読み世界全体の動きについて把握し、さらにノートに年表を作成してみましょう。また、周辺地域史や文化史のような教科書では簡潔に述べられている部分についての出題の可能性もあります。苦手意識をつくらず、広い分野に関心を向けましょう。基本事項を一つ一つ確認し、そこから派生した学習を進めることで広い知識が得られ、その結果試験では高得点が期待できます。

 普段から新聞・テレビ・インターネットなど各メディアのニュースを見て、世界の出来事について関心を持つようにしましょう。現在の世界での事件の中には、過去の歴史が原因となっているものもあります。どうしてこうなったのかなどについて調べてみましょう。世界情勢について知ることは歴史だけでなく社会・時事の勉強にもなり、将来の役に立つことでしょう。

◆写真、年表、グラフ、史料などを意識してみよう

 大学入学共通テストでは、センター試験以上に写真、年表、グラフ、史料などが使用され、それらをもとにした出題が増えることが予想されます。日ごろの学習の際に、資料集などを使用して、この出来事はどのような時系列で起きたのかを年表で確認する、掲載されているグラフを歴史的な視点で読み解く練習をするなど、資料に親しむ習慣をつけていきましょう。

◆問題演習をしてみよう

 大学入学共通テストでは、限られた時間内に正確に解答する力が求められます。出題形式は「正誤判定問題」のほか、二つの文の正誤組み合わせ問題、年代整序問題、空欄に補充する適語の組み合わせ問題など様々な種類があり、選択肢は四つ(まれに六つなど)です。一部教科書には記載のない事項や選択肢の紛らわしいものもありますが、他の選択肢についての理解があれば、消去法で正解にたどり着くことも可能です。このような問題に慣れておくために、すでに学習した分野を選んで、2回行われた試行調査やセンター型の過去問に挑戦してみましょう。はじめのうちは思ったような得点が取れないと思いますが、解答とともに解説をよく読み、しっかりと復習して苦手分野を一つずつ解消していきましょう。(東進ハイスクール提供)

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