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(19日、男子プロバスケットボールBリーグ オールスター戦)

 試合前にあったダンクコンテスト。外国籍選手に交ざり、日本選手で唯一出場したのが大阪の藤高宗一郎だった。鮮やかなダンクを披露しつつ、こずるい演出を交えて笑いを取り、大阪人のプライドも見せた。

 登場したのはほかに、いずれも米国出身で身長206センチのギャビン・エドワーズ(千葉)と192センチのマーキース・カミングス(名古屋D)。190センチの藤高は本番前、「あのメンバーの中では勝ち目がない。何かネタを仕込み、ただ、楽しむ」と話していた。

 いざ本番。名前を呼ばれた藤高は、審査員席へ歩み寄ると、「忖度(そんたく)まんじゅう」を一人一人に配った。さらに、大阪のユニホームを脱ぎ捨てた。下に着ていたのは、妻で女子のトヨタ自動車アンテロープスに所属する、リオデジャネイロ五輪日本代表の栗原三佳のユニホーム。会場は笑いに包まれた。

 肝心のダンクでも観客を魅了。予選1回目は空中で360度回転してのワンハンドダンク。5人中4人が満点の10点をつけた。ただ、プレゼント作戦が逆効果だったのか、1人が6点と辛口評価。3選手が同点となり、2度目のチャレンジでは、空中で手を上下させる「ダブルクラッチ」を織り交ぜてのバックダンクを披露したが、惜しくも決勝進出はならなかった。

 優勝は、2階席から日本代表の富樫勇樹(千葉)が投げ入れたパスをリングにたたき込むという、度肝を抜くパフォーマンスを披露したエドワーズ。カミングスも、観客の男の子をジャンプして飛び越える豪快なダンクを披露して2位となった。

 大阪出身の27歳。ずば抜けた跳躍力で、ダンクができるようになったのは中学3年時。米プロバスケNBAが大好きで、当時のお気に入りは、トロント・ラプターズなどで活躍し、華麗なダンクで「エア・カナダ」の異名をとったビンス・カーター。来る日も来る日も、ステップをまねてゴールに向かった。

 高校からは試合でも狙うようになり、NBLの日立東京に入団後、試合の流れを変えるとっておきの飛び道具は、自身の代名詞になった。

 初の夢舞台を踏んだ藤高は「レベルが高すぎて……。でも、大阪人やから何かしないとあかんと思ってやったパフォーマンスがウケて良かった。これで少しでも顔を覚えてもらえたらうれしい」と、満足の表情。「リーグでも積極的にダンクにいきたい」と後半戦に向けて意気込んだ。(高岡佐也子