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 文化の創造を通じて志を発信する女性を励ます第22回「女性文化賞」に選ばれたカンボジア出身の久郷(くごう)ポンナレットさん(54)=神奈川県平塚市在住=の受賞を祝う会が19日、東京都町田市で開かれた。

 久郷さんはカンボジアのポル・ポト政権のもとで父母と姉妹ら家族6人を失い、1980年に15歳で来日した。夜間中学や通信制高校を卒業して日本人と結婚し、2006年には故郷プノンペンで、肉親らの慰霊塔を建立した。

 祝う会は久郷さんの姉ペン・セタリンさんが経営するカンボジア料理店で開催。久郷さんが出版した手記の編集者や友人ら約40人が出席した。

 賞を運営する女性史研究者の米田佐代子さんは「壮絶な体験をしたのに『憎み合うのではなく、和解し助け合うことが平和のために必要』と訴えてきたことがすばらしい」と話した。久郷さんは「いただいた賞金で2月にもカンボジアを再訪し、家族を苦しめた人々と対話したい。仕返しではなく許しの旅にしたい」と語った。(編集委員・北野隆一