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 「認知症でペットの世話ができなくなり、フンや尿で清潔さを保てない」「家族同然のペットがいるからと入院を拒む」――。介護保険のサービス提供で、ペットの扱いにケアマネジャーらが苦慮する事態が広がっている。介護保険サービスでペットの世話をすることは認められていない。だが高齢者と動物の福祉は切り離せなくなっており、愛護団体などと連携する試みも動き出している。

 昨年8月、川崎市。「高齢者とペット」をテーマにした介護関係者の勉強会で、約20人のケアマネジャーやヘルパーが現場の悩みを報告した。

 「身寄りのない高齢者が骨折で入院したが、犬の世話のため、まだ動けないのに無理をして退院した」

 「床一面に猫のフンや尿があり、ヘルパーが全身をノミにさされた」

 呼びかけたのは「かしまだ地域包括支援センター」(同市幸区)の深井純子所長だ。深井さんは昨年、地域のケアマネ120人にアンケートを実施した。介護保険利用者への支援上、ペットのことで困った経験があるかを尋ねたところ、回答のあった59人の7割を超す43人が「ある」と答えた。

 自由記述欄には「訪問時に犬にかみつかれた」「世話ができないからやってくれと頼まれた」「施設入居を勧めたが『猫と離れたくないから嫌だ』と拒否された」「里親を探してほしいと言われた」など、様々な困りごとが記されていた(表参照)。

 全国の犬猫の推計飼育数は合計約1855万匹(2018年、一般社団法人ペットフード協会調べ)で15歳未満の子どもの数(1553万人・18年)を大きく上回る。ひとり暮らしの高齢者は20年には700万人を超すと見込まれている。ペットが心の支えという「独居」や「老老」世帯の高齢者は少なくない。

 課題は、高齢者が要介護になってペットの面倒をみられなくなったときだ。介護保険には料理や掃除などを支援する「生活援助」サービスがあるが、ペットの世話は認められていない。

 ペット同伴可能の老人ホームなどを検討する経済的余裕のない人も多い。深井さんは「『できません』と切り捨てられない現実があり、現場のケアマネが苦慮している」と話す。

■救急搬送、「ペットはどうすれ…

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