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 楽器販売「ヤマハミュージックジャパン」(東京都)が運営する英語教室で働く講師の女性14人が労働組合をつくった。女性たちは契約上は個人事業者とされて社会保険などが適用されないが、「実態はヤマハ側の指示で働く労働者だ」として、直接雇用や社会保険の適用などの待遇改善を求める団体交渉を同社側に申し入れているという。

 専門家によると、契約上は個人事業者などとされた人たちが企業内組合をつくるのは異例。実際には企業に雇用された労働者と同じ働き方をしているケースは様々な業界で広がっているとみられるが、実態把握は進んでいないという。

 組合の名称は「ヤマハ英語講師ユニオン」。昨年12月6日に結成した。組合によると、講師は同社と1年更新の委任契約を結び、講師はレッスンを任される形式で働いている。契約上は個人事業者となるため、ヤマハが雇用した社員とは異なり社会保険が適用されず、残業手当や有給休暇などもないという。

 だが、組合結成を支援した岩城穣弁護士によれば、講師はレッスンでヤマハの教材を使うよう同社から指示を受けている。また月1回、教室で開かれるヤマハ担当者との会議も原則出席が義務づけられており、実際には個人の裁量で働くことができないという。

 女性たちは昨年8月、会社側に直接雇用などを求める要望書を提出。同社から明確な回答がないことから組合結成を決めた。全国約1500カ所の教室で約1400人いるとされる講師たちに加入を呼びかけ、ヤマハ側に待遇改善を求めていくという。

 ヤマハの広報担当者は組合結成通知を受け取ったことを認め、「講師の方々とは丁寧に話し合いを進めていきたい」としている。(大貫聡子)