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 サッカーのアジア杯準々決勝で、4強入りをかけて24日に日本代表が対戦する相手はベトナムだ。世界ランキングは日本の50位に対し、ベトナムは100位。格下に思えるが、侮れない。先発の平均年齢は参加チームで最も若い24歳台。伸び盛りで、勢いに乗っている。

 1次リーグはイラク、イランの強豪と同じD組で2連敗の苦しいスタートだった。ただ、韓国人の朴恒緒(パクハンソ)監督は「レベルの高い相手と戦う経験が、若い我々には何より大事。未来は明るい」と話していた。その言葉通り、下馬評を覆して8強入りを果たした。

 16強には各組3位のうち4番目、それも警告数の差でぎりぎり滑り込んだ。決勝トーナメント(T)1回戦は、豪州を抑えてB組を首位で突破したヨルダンに勝った。前半は低調で先取点を許したが、後半に一転。スピードある攻めでほんろうし、エースのFWグエン・コン・フォン(24)がクロスに飛び込んで同点ゴール。PK戦の末に、準々決勝へ駒を進めた。

 育成年代からの底上げが実っている。2017年10月からA代表を率いる朴監督は、下の年代の監督も兼任。もともと小回りが利いて球扱いはうまい選手が多く、ボールを保持する志向があった。そこにハードワークとカウンター戦術を植え付け、戦いの幅を広げた。

 昨年1月の23歳以下(U23)アジア選手権では準優勝。同8月のアジア大会では森保監督が率いた東京五輪世代の日本代表に1―0で勝利するなど、自信をつけた若い選手たちがA代表でも中心だ。フォンは16年にJ2水戸でプレー。その際は出場5試合にとどまったが、かつての技巧派から脱し、今は力強さも身につけた怖いワントップになっている。

 決勝T進出が第一の目標だったベトナム。出場2回目のアジア杯で、07年大会の8強に並んだ。さらに歴史を塗り替えようと士気は高い。フォンは言う。「もっと勝ち続けていきたい」(ドバイ=藤木健