天皇、皇后両陛下は21日、静養のため、神奈川県葉山町の葉山御用邸に入った。25日まで滞在する。

 両陛下はこの日午後、「小磯の鼻」と呼ばれる御用邸そばの海岸を散策。あたたかな日差しのもと、寄り添って海を眺め、集まった人らに声をかけた。新久田(あらくた)泰史さん(30)は妻と、昨年6月に生まれた長男を連れ「平成の成をちょうだいして泰成(やすしげ)と名付けました」と報告。天皇陛下は「何年生まれですか」と確かめ、皇后さまは「健やかに成長されることを願っています」と語りかけた。

 これに先立ち両陛下は、神奈川県横須賀市の県立観音崎公園にある「戦没船員の碑」を訪れ花を手向けた。戦時中、軍に徴用され、命を落とした約6万人の船員らを慰霊する碑で、両陛下の訪問は今回で8度目。

 両陛下は、海を臨む慰霊碑の献花台に白菊の花束を供え、出迎えた遺族らに声をかけた。機関長だった父を亡くした横浜市の後藤美津子さん(86)には、皇后さまが「ご苦労なさいましたね」と声をかけ、天皇陛下も「お体を大切に」といたわった。

 碑を管理し、遺族らの支援にあたる日本殉職船員顕彰会の関係者には天皇陛下が「亡くなった人のためにこれからもよろしく」と声をかけた。同会の朝倉次郎会長は両陛下に「追悼式を継続することによって、決して風化させないよう努めていきたい」と伝えたという。