「協議継続、もはや困難」レーダー照射、日本が最終見解
古城博隆 ソウル=武田肇
海上自衛隊の哨戒機に韓国軍の駆逐艦が火器管制レーダーを照射したとされる問題で、防衛省は21日、「最終見解」とする文書と海自機が探知した音を公表した。探知音はレーダー照射を裏付ける「更なる証拠」と説明した。ただ、事実関係を否定する韓国側と「協議を続けていくことはもはや困難」とし、事実上、協議打ち切りを表明した。
最終見解と探知音は防衛省のホームページで公表した。哨戒機が探知したレーダー波を音に変換したデータで、18秒間ある。実際に哨戒機の乗組員が聞いていた音だが、レーダーの能力がわからないよう保全措置を講じているという。
防衛省によると、火器管制レーダーはミサイルや砲弾を命中させるために、目標にレーダー波を照射する。探知音も「ビー」という甲高い音が連続して鳴り続けており、火器管制レーダーが照射されたことを示す根拠になるという。
また、照射を受けたとする昨年12月20日の哨戒機の飛行ルートなども新たに公表した。韓国駆逐艦に最も接近した際でも、十分な高度(約150メートル)と距離(約500メートル)を保っており、韓国駆逐艦の活動を妨害するような飛行も行っていないと強調。「低空で脅威飛行した」との韓国側の主張に反論した。
哨戒機がレーダーの照射目的…