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 トップスポーツの強化を情報分析で支えるアナリストの業界団体「日本スポーツアナリスト協会」(JSAA)が26日、東京コンファンレンスセンター・有明でスポーツの未来を考えるフォーラムを開く。アナリストのデータ収集力や分析力をビジネスなどと掛け合わせて、スポーツ界をよりよくしたいという思いだ。

 バレーボール女子日本代表のアナリストとしてロンドン五輪銅メダルなどに貢献した渡辺啓太・JSAA代表理事(35)は「アナリストは最も後発のサポートスタッフ」として、「いたら助かる存在から、なくてはならない存在にならなければ」と言う。

 2020年東京五輪・パラリンピック開催で強化予算が増え、各競技団体は代表強化スタッフを充実させているが、先の見えない職業では将来のなり手を確保できない。そんな危機感がJSAAの原動力だ。

 渡辺さんは16年リオ五輪で、相手セッターの配球を予測するプロジェクトに挑んだ。コーチの予測なら約40%の正解率を、機械学習では最高で60%まで伸ばせたというが、正解率にムラがあり、実用に至らなかった。

 しかし、ビッグデータ活用を得意とする民間企業と組んだこの時の経験から、「外の世界に出て化学反応を起こせば、スポーツ界に変化を起こせる」と考えるようになった。

 渡辺さんは、アナリストが勝利のために情報を分析して選手や監督らに伝える作業を「客観的事実を集め、価値を生み出す仕事」と説明する。その能力は強化の現場のみならず、組織運営の課題を見つけ出す力が必要なスポーツ経営や、より易しくファンにプレーの意図を伝える解説者などに生かせるし、様々な関係者を巻き込む触媒になれると考えている。

 フォーラムは日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長の基調講演や、レーシングドライバーの佐藤琢磨選手らのトークセッションなどがある。チケット申し込みは、http://jsaa.org/saj2019/別ウインドウで開きますまで。併催するスポーツ庁のイノベーション事業のセッションは無料で入場できる。

 JSAAは14年、一般社団法人として設立した。年に1度のフォーラムなどを開催し、職域拡大の道を模索する。会員は水泳、ラグビー、柔道、近代5種などの五輪競技、野球、サッカー、バスケットなどプロスポーツのアナリストら約300人という。(野村周平)