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 東京なら右側、大阪なら左側――。エスカレーターで、「歩く人」のために片側を空けておく光景が当たり前になっています。でも、空いている側に「立つ必要がある人」もいることは、あまり知られていません。歩行中の事故も後を絶たず、片側歩行という常識を見直そうとする動きも出ています。

「右側にしか立てない」

 埼玉県の40代女性は毎朝の通勤の際、駅のエスカレーターの前に立つと、いったん立ち止まる。

 タイミングを見計らい、まず右手で手すりをつかんでから、右足をエスカレーターに乗せる。そのまま、首都圏では「歩く人のために空けておくのが当然」と思われていることも多い右側に、立ったまま乗っていく。

 女性は10年ほど前、脊髄(せきずい)にできた腫瘍(しゅよう)の摘出をした後、胸から下にマヒが残った。リハビリを続けているが、今も両手に歩行補助の杖がないと歩くのが難しい。主に左手の杖に体重をかけるため、エスカレーターの乗り降りの際、杖から手を離して使えるのは右手だけ。だから、どうしても右側に立つ必要がある。

 職場に復帰する時に、大きな障害になったのが、エスカレーターの存在だった。

日本で「片側空け」が始まったのは1960年代後半ごろ。記事後半では、エスカレーター文化に詳しい専門家が「常識」の始まりをひもときます。

 電車で通勤するには、エスカレ…

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