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 今春、史上最年少で囲碁の日本棋院のプロ棋士となる大阪市の小学4年、仲邑菫(なかむらすみれ)さん(9)が22日、7歳から修業を積んできた韓国・ソウルに「凱旋(がいせん)」した。韓国棋院でプロ入りを報告する記者会見に臨み、韓国語で「アンニョンハセヨ(こんにちは)」とはにかみながらあいさつ。「世界で戦える棋士になりたい」と夢を語った。

 仲邑さんは昨年5月、韓国棋院のプロ候補生「研究生」になった。108人の研究生の中で最年少の仲邑さんの活躍は現地で注目され、テレビ出演もした。

 今回の訪韓は韓国棋院に招待されたもので、23日に女流棋士の世界チャンピオン、崔精(チェジョン)九段(22)と記念対局を打つ。

 この日の仲邑さんの会見には報道陣約50人が集まり、現地の関心の高さをうかがわせた。仲邑さんは質問を受けるたび、同席した両隣の両親にひそひそ声で相談。崔九段との対局の抱負を聞かれると、しばらく間をあけてから「がんばります」とひとこと。韓国でうれしかったことは「大会で優勝したこと」、悲しかったことは「負けたこと」と答えた。

 仲邑さんが入門した地元の名門道場の主宰者、韓鐘振(ハンジョンジン)九段(39)は「勝ちへの意欲が強い。道場時代、対局に負けて1日に何回も泣いていた。韓国の同世代の子どもたちの中でも最強で、ここまでの成長は100点。世界チャンピオンになるにはこれからが大事だ」と話した。

 韓国棋院事務総長の金栄三九段(44)は「菫が女流の世界戦で優勝するには、あと5年はかかるだろう。しかし、そのころには世界トップに追いつき、あるいは追い抜いている可能性さえある」と高く評価した。(ソウル=大出公二)