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 上場企業などが事業年度の決算でつくる有価証券報告書で「お墨付き」となる監査法人の意見について、「不適正」などの場合は根拠を示すことが求められることになった。監査法人は守秘義務をタテに説明を拒む例が多かったが説明責任を明確にし、決算の透明性を高める。

 金融庁の有識者会議(座長=八田進二・青山学院大名誉教授)が22日に報告書をまとめた。新たな方針は今後の決算発表から適用されることになる。

 上場企業や大企業の決算では、金融庁に提出する有価証券報告書をつくり、監査法人の意見をつける必要がある。多くは問題がない「無限定適正」とされるが、問題があり「限定付き適正」や「不適正」「意見不表明」となるケースもある。米国の原発事業で巨額損失を出した東芝の2017年3月期決算では、公表が延期された末、「限定付き適正」となった。ただ、監査報告書の説明が不十分だと指摘された。

 こうした問題を受け有識者会議は、「不適正」などの場合は、内部情報に触れるとしても監査法人が説明責任を果たすべきだとした。意見の根拠を明示することは、守秘義務解除の「正当な理由」にあたるとした。

 これを受け、日本公認会計士協会は「監査人としての説明責任がこれまで以上に求められている。信頼性を高めるためには丁寧な説明が不可欠」との声明を出した。(山口博敬)