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 2008年9月のリーマン・ショックは、日本でもM&A(企業合併・買収)が盛んになりつつあった時期に起きた。M&A件数はピークの4割減にまで落ち込んだが、その後の景気回復で再び増加。人口減や高齢化で経済が縮小に向かう中、有力な技術や人材の継承、新たな市場の開拓に、M&Aの活用は不可欠になってきている。(榊原謙)

リーマンで環境一変

 「ダメになりました」

 無念そうに語る電話の声を、M&A助言会社レコフ(東京)の元社長・恩地(おんじ)祥光さん(64)は今も忘れられない。

 米金融大手リーマン・ブラザーズが経営破綻(はたん)する直前の08年8月だった。レコフのCOO(最高執行責任者)だった恩地さんは当時、あるマンション開発会社社長の依頼で、支援するスポンサー企業を探していた。

 当時、米国ではサブプライム(低所得者向け)住宅ローンの焦げ付きが問題化。米国の不動産バブルははじけ、先行き不安から日本の不動産業界の景況感も悪化していた。この会社も資金繰りが悪化し、支援企業をすぐに見つける必要があった。

 恩地さんは再建に向けた提案書を数日で作り上げ、車を飛ばして依頼主の元に急いだが、間に合わなかった。「民事再生法の申請をせざるを得なくなりました」と社長から悲痛な電話を受けたのは、その車中でのことだった。

 「経済が足元から腐ってきてい…

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