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 金塊を密輸入して消費税を免れたなどとして、千葉県警と東京税関成田税関支署は23日、東京都内に住むイスラエル国籍の50代の男2人を関税法違反(無許可輸入)や消費税法違反などの疑いで逮捕し、発表した。2人は香港にいる共犯者と協力し、車の部品に計約19億円分の金塊を隠して空輸したという。

 逮捕されたのは東京都新宿区若葉1丁目の会社役員、ルーベン・ローゼン容疑者(58)と世田谷区代田5丁目の会社役員、デビット・コーヘン容疑者(55)。ローゼン容疑者は容疑を認め、コーヘン容疑者は密輸の一部について「詳しくは分からない」と容疑を否認しているという。

 県警によると、2人は2017年11月3日、他の者と共謀し、金塊計200キロ(9億2400万円相当)を香港から成田空港に不正に持ち込み、納付すべき消費税約7390万円を免れた疑いがある。また、この3日後に同じ手口で金塊計220キロ(10億2千万円相当)を密輸し、消費税約8160万円を免れようとした疑いがある。県警は、2人が17年3~11月、約50回にわたって計4トンの金塊を密輸したとみている。

 捜査関係者によると、2人が悪用したのは、車の衝撃を和らげるサスペンションだった。正規の輸入を装って、サスペンションのバネ部分などに金塊を挟み込んだ上で段ボールに詰め、通関業者に依頼して空路で密輸。東京都台東区のマンションの一室で受け取り、東京都内の買い取り業者で金塊を換金していたという。

 2人が約50回、香港から車の部品を受け取っていたため、税関職員が警戒。2人宛ての荷物を開封して調べたところ、220キロの金塊を見つけたという。

 財務省によると、税関による金塊の押収量は、消費税率が8%に上がった14年以降に急増。消費税のかからない香港などで買った金塊を税関に申告せずに日本で売り、消費税分の利ざやを得る手口が横行している。これまでに発表された金塊密輸事件で、今回の220キロは一度の押収量として過去最多だという。