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 日本統治下の朝鮮半島から女子勤労挺身(ていしん)隊員として動員され、機械メーカー・不二越の軍需工場で働かされた韓国人が損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、ソウル地裁は23日、同社の控訴を棄却し、同社に対して1億ウォン(約1千万円)を原告に支払うよう命じた。

 原告はソウル在住の李春綿さん(87)。判決資料などによると、李さんは13歳のとき、小学校(当時の国民学校)校長らに「日本に行けば学校に通える」と挺身隊員への志願を勧められ、応じた。実際には約1年2カ月後に帰国するまで、重労働を強いられ、賃金も受け取れず、教育も受けられなかった。

 同社に対しては、ソウル高裁が18日、元徴用工とその遺族27人に1人当たり最高で1億ウォン(約1千万円)の支払いを命じている。

 元徴用工や元女子勤労挺身隊員をめぐる韓国での損害賠償訴訟では、同社を含めた70社余りが被告になっており、韓国の大法院(最高裁)は昨年、元徴用工らが新日鉄住金や三菱重工業を相手取って起こした訴訟3件で、賠償を命じる判決を確定させた。(ソウル=武田肇)