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 奈良県総合医療センター(奈良市七条西町2丁目)は23日、心肺停止状態で生まれた新生児を搬送する際、ドクターカーが誤って別の医院に到着し、出動を依頼した医院への到着が約25分遅れたと発表した。医院名を確認せずに出動したことが原因としている。

 センターによると、18日午後1時4分、心肺停止状態の新生児がいるとして、県内の医院からドクターカーの出動依頼があった。だが、ドクターカーは別の医院へ出動。この医院に到着後に間違いが判明し、依頼元の医院には午後2時13分に着いた。センターの医師らが新生児の蘇生措置をしたが、午後3時8分に死亡が確認された。

 センターは、最初に電話を受けた交換手と新生児集中治療部(NICU)の医師との間で、伝達ミスがあったと説明している。二つの医院名が似ていたため、取り違えた可能性があるといい、新生児の両親に直接謝罪したという。

 センターの医師らが検証した結果、ドクターカーの遅れは新生児の死亡と因果関係はないと判断したという。心肺停止状態で生まれたため、救命は難しかったとしている。

 センターは再発防止に向け、県内の産婦人科などとNICUの医師が直接連絡できるホットラインを1月中に設ける予定。依頼元に確認の連絡を入れるなど体制の見直しもするという。

 センターの大峯朝記事務部長は「基本的なことができておらず申し訳なかった。このようなミスがないよう努力する」と話した。(加治隼人)