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 札幌市に住む20代の女性と30代の女性のカップルが23日、同市に婚姻届を提出した。届け出は、同性同士であることを理由に不受理となる見通し。2人は、同性婚ができないのは法の下の平等を定めた憲法に違反するなどとして、2月14日に札幌地裁に提訴する。

 2人は23日午前、同市中央区役所を訪れ、窓口に婚姻届を手渡した。付き添った加藤丈晴弁護士によると、民法や戸籍法では男女間の婚姻を前提としているため、婚姻届は不受理になる見込みだという。30代女性は提出後、「異性間なら普通に出せるのに。やっぱりこれが現実なんだと思った」と話した。

 2人は付き合って10年超、一緒に住むようになって5年になる。いずれも会社員で、仕事の都合でなかなか時間は合わない。それでも、30代女性の手料理を一緒に食べられる夜は、幸せなひとときだ。互いの薬指には、指輪が光る。

 そんな2人には不安がある。どちらかが急病などで救急搬送されたとき、病院から連絡を受けられるのか。そして、面会できるのか。札幌市には性的少数者のカップルを公に認めるパートナーシップ宣誓制度がある。2人もこの制度を利用しているが、宣誓に法的な力はない。30代女性は「実際に困ったときに本当に助けてもらえるのか保証がない。結婚することで、解決できれば」と望む。

 2人は来月、札幌地裁に提訴する。性的少数者の支援活動にも携わっている20代女性は「これから大人になる若い当事者たちが将来像を描けるためにも、声をあげたい」と話した。

 原告弁護団の一員でもある加藤弁護士は「異性間で認められている権利が同性間で認められないのは不平等だ」と指摘する。現状では、同性カップルは遺産相続や所得税の配偶者控除なども認められない。「結婚は憲法が保障した基本的な権利であり、同性カップルにも保障されるのが重要」と話す。

 原告弁護団によると、2月14日は全国13組の同性カップルが一斉提訴する予定だ。このうち道内の原告は、今回の2人を含めた3組という。(白井伸洋)