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 宅配便大手のヤマトホールディングス(HD)の子会社ヤマトホームコンビニエンス(YHC)が法人顧客に対し、過大な料金を請求していたとして、国土交通省は23日、貨物自動車運送事業法に基づき事業改善命令を出した。国交省は、個人客にも不適切な請求があったことも指摘した。

 ヤマトHDなどの調査で、データが残っている2016年5月~18年6月の引っ越し契約のうち、2640社(約4万8千件)で計約17億円の過大請求が見つかっていた。ヤマトHDはそれ以前の不正による返金の可能性に備えて、さらに14億円を引き当てている。

 国交省によると、違反はYHCの四国の統括支店と123営業所で発覚。該当の営業所は車両を使用停止にし、このうち営業支店長が指示していた高知などの4営業所はさらに3~7日間の営業停止処分にした。

 また、ヤマトHDが「不適切な可能性はごく少数」としていた個人客への過大請求も約20~30営業所で確認。過大な見積もりをした理由は、採算性を上げようとしたほか、繁忙期なので受注そのものを回避しようとしたことなどが考えられるという。

 国交省は適切な見積もりや請求をする体制に改めるようYHCに事業改善命令を出した一方、会社ぐるみでの組織的な関与は認められなかったと結論づけた。

 YHCは昨年8月末から引っ越しサービスを休止しており、再開は4月以降になるとしている。(贄川俊