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 韓国検察は24日、韓国大法院(最高裁)が、朴槿恵(パククネ)前政権の意向を受けて元徴用工らの民事訴訟の進行を遅らせたとされる事件で、梁承泰(ヤンスンテ)・前大法院長(最高裁長官)(70)を職権乱用などの疑いで逮捕した。梁容疑者は容疑を否認しているとみられる。

 文在寅(ムンジェイン)政権は昨年以降、政財界だけでなく司法界でも保守政権時代の弊害の清算を掲げ、検察が大法院関係者の捜査を進めてきたが、大法院長経験者の逮捕は韓国では初めてだ。

 司法関係者によると、梁容疑者は日韓関係のさらなる悪化を懸念する朴前大統領の意向を受け、大法院関係者と訴訟の進行を遅らせる協議を行うなどした疑いが持たれている。元徴用工の訴訟では2013年に高裁判決が出た後、大法院は昨年10~11月まで5年にわたって判決を出していなかった。

 検察は18日、梁容疑者の逮捕状を請求。ソウル中央地裁は23日、逮捕を認めるかどうかを決めるため約5時間にわたって審問した。

 同地裁は、検察の逮捕状請求を認めた理由について「犯罪事実の相当部分の容疑が確かだと推測され、事案の重大さや、現在までの捜査進行の結果、容疑者の地位、重要関係者との関係に照らして証拠隠滅の恐れがあるため」と説明した。

 一方、同地裁は24日、検察が梁容疑者の共犯として位置づけていた朴炳大(パクビョンデ)・前大法官(最高裁判事)(61)については「主要な犯罪の容疑について、確からしいとは十分に認めがたい」として逮捕状の請求を棄却した。(ソウル=武田肇)