INF全廃条約巡り再協議へ 米高官、ロの姿勢に懐疑的

ワシントン=杉山正
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 トランプ米大統領が破棄の方針を示した米ロの中距離核戦力(INF)全廃条約をめぐり、ロシアとの交渉を担うトンプソン国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)は24日、来週に北京でロシア側と協議を再開させる意向を明らかにした。ワシントン市内で記者団に語った。

 トンプソン氏は今月15日、ロシアのリャプコフ外務次官とスイスで協議した。この協議についてトンプソン氏は「新たな局面は開かれなかった。新しい情報はなかった」と述べた。ロシア側は米国が指摘する新型巡航ミサイルの条約違反を重ねて否定したという。

 北京での再協議は米側から提案したといい、トンプソン氏は「過去と同じ理屈で話すならば生産的な時間の使い方ではない」とロシア側に釘を刺したという。ただ、トンプソン氏は記者団に「恐らく変化はないだろう」とロシアの姿勢に懐疑的な見方を示し、「違反を容認していけば、軍縮自体を損なうことになる。将来のいかなる条約にも(悪い)前例になる」と強調した。

 トランプ政権は、来月2日までにロシアが条約を守る行動を見せなければロシアに正式に離脱を通告するとしている。規定によると、通告から6カ月後に条約が失効する。ただ、トンプソン氏はこの6カ月間にロシアが条約順守の方針に戻れば通告を撤回する可能性も示した。(ワシントン=杉山正)