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 日本酒「蓬萊泉(ほうらいせん)」で知られる関谷醸造(愛知県設楽町)が、バラの花についていた酵母を使った酒造りのプロジェクトに参加している。東京農業大がバラの「プリンセス・ミチコ」から分離に成功した花酵母を使い、全国七つの酒蔵がそれぞれに酒を造る企画。クラウドファンディングを通じて企画を支援した人に、4月から七つの蔵の酒が届けられる。

 酵母は自然界に無数に存在するが、酒造りに適したものは少ないという。企画で使うのは、東京農大が分離に成功した酵母。関谷醸造の関谷健社長(47)は「たまたまバラの花についていた酵母なので、酒にバラの性質が出ることはない。それなのに、不思議と、できた日本酒は花のような香りがします」と話す。

 プロジェクトに参加する酒蔵はいずれも東京農大の卒業生が酒造りにかかわっている。関谷社長も卒業生。「飲み比べられることになるので、他の蔵に負けられない気持ちはある」

 関谷醸造では、昨年12月に仕込みに入った。米を削り55%を残す純米吟醸酒。通常よりやや長く約30日間発酵させ、1月半ばに搾り、720ミリリットル瓶3千本分の酒が完成した。「バラを思わせる香りと、華やかな味わいが特徴のすっきりとした酒ができた」という。

 今回の日本酒はクラウドファンディングの支援者への特典限定で、市販はしない。「プリンセス・ミチコ」は美智子皇后が皇太子妃時代に英国から贈られたバラだ。プロジェクトを立ち上げた農大サポートは「平成最後の祝い酒に」と支援を呼びかけている。

 支援者への特典は、2万円で七つの蔵の日本酒セット(720ミリリットル×7本)と東京での試飲会参加権。今回は購入型なので、目標額に達しない場合も支援者は特典を受け取ることができる。このプロジェクトの利益はすべて被災地支援に充てられる。

 プロジェクトへの支援は朝日新聞のクラウドファンディングサイト「A-port(エーポート)」(https://a-port.asahi.com/projects/nodai-project1/別ウインドウで開きます)から。現金書留での支援も可。問い合わせはエーポート(03・6869・9001、平日午前10時~午後5時)。(宮沢崇志)

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 プロジェクトに参加する酒造会社 南部美人(岩手県)▽出羽桜酒造(山形県)▽一ノ蔵(宮城県)▽浅間酒造(群馬県)▽関谷醸造(愛知県)▽石鎚酒造(愛媛県)▽澄川酒造場(山口県)