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 米国防総省は29日、安倍政権が導入を決めている陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基と関連費用を、21億5千万ドル(約2350億円)で日本に売却することが米国務省に承認された、と発表した。

 国防総省の国防安全保障協力局は声明で「この売却は日本政府に、ますます高性能化する弾道ミサイルの脅威に対抗する強力な防衛能力を提供し、日本の国土に幅広く何層もの防衛力を生み出す」と述べた。同局は承認を議会に通知した。

 日本政府は2017年8月の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で、弾道ミサイル発射の挑発を続ける北朝鮮の脅威を理由に、イージス・アショアを購入する方針を米国に伝えた。同年12月に閣議決定。秋田市と山口県萩市に1基ずつ配備し、23年度の運用開始を見込む。

 防衛省は費用について、当初は1基あたり約800億円と見積もっていたが、その後、1千億円超と修正した。イージス・アショアに搭載されるレーダーは、米ロッキード・マーチン社から直接購入するため、今回の売却額には含まれていない。19年度当初予算案には、イージス・アショアの整備費として、1757億円が計上されている。

 日本の弾道ミサイル防衛(BMD)は、海上のイージス艦が発射する迎撃ミサイル「SM3」と地上の部隊が放つ迎撃ミサイル「PAC3」に、弾道ミサイルに常時迎撃態勢がとれる陸上のイージス・アショアが加わり、北朝鮮や中国のミサイルに対抗することになる。

 また、今回のイージス・アショアの本体部分は、米国の武器輸出制度の「対外有償軍事援助」(FMS)で調達する。米国の対日貿易赤字の削減を求めるトランプ政権に対し、「バイ・アメリカン(米国製品を買おう)」に協力する姿勢を見せる狙いもある。(ワシントン=土佐茂生)