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 名古屋城天守の木造化を巡り、河村たかし名古屋市長は、現在のコンクリート製天守の解体許可を先に出すよう、文化庁に提案した。2022年末に木造天守を完成させるため、文化庁の許可が得られていない木造化計画から現天守解体を切り離し、先に進める狙いがある。

 河村市長は文化庁訪問後に取材に応じ、「現天守は震度6強の地震で倒壊する可能性が高い。(解体すれば)石垣も調査しやすくなる」と話した。河村市長によると、文化庁側は「石垣にダメージを与えない工法が示されれば、受理して可否を検討する」と答えたという。

 天守木造化計画を巡っては、江戸時代から残る石垣の調査結果について市の有識者会議が了承せず、文化庁の許可も得られずにいる。河村市長は22年末完成を「死守する」としているが、今春までに文化庁の許可を得られなければ、完成時期の見直しを余儀なくされる可能性が高まる。市の担当者は「解体を先に進め、新天守の復元工事に入るまでに木造化の許可を取ることができれば、22年末の完成期日を守れる可能性がある」としている。(関謙次)