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沖縄で交友があったノンフィクションライター、藤井誠二さんの話

 2004年に「噂(うわさ)の真相」が休刊し、岡留さんが沖縄に移り住んだ後に、私も「半移住」して仕事場を持つようになった。移住後はゆっくりする予定だったようだが、同じ年に米軍ヘリ墜落事故が起きた。沖縄の置かれた状況を目の当たりにして、休んでいる場合じゃないと考えを改めたようだ。那覇にお店を開くと、地元の政治家や実業家、東京や地元のメディア関係者などが情報交換に訪れて繁盛した。いつもカウンターの隅に座って、個性豊かな客の話に静かに耳を傾けていた姿が印象に残っている。客同士のけんかが始まっても、にやにやしながら見守っていた。昨年出した『沖縄アンダーグラウンド』の取材を進める過程でも「沖縄の人の声をしっかり記録しろよ」と、何度も叱咤激励された。沖縄のことを最後まで気にかけていた人だと思う。