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 北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が1月に訪米した際に同行した男性の正体に関係国が関心を寄せている。人物像に関する資料がない中、訪米時に金正恩(キムジョンウン)党委員長の最側近とされる金英哲氏にたびたび口出しする姿が目撃されたからだ。

 関心を集めているのは、「朝鮮アジア太平洋平和委員会副委員長」の朴チョル氏。金英哲氏や米国のビーガン北朝鮮政策特別代表の新たな交渉相手に指名された金赫哲(キムヒョクチョル)・元駐スペイン大使らと共に訪米。朝鮮中央通信によれば、朴氏は2人と共に、正恩氏に訪米結果を報告した。

 米朝関係筋によれば、朴氏は訪米時、ポンペオ米国務長官やトランプ米大統領との面会に同席した。金英哲氏が主に発言したが、朴氏は相づちや補足説明を繰り返した。金英哲氏が朴氏に発言を控えるように何度か注意をしたという。

 朴氏が副委員長を務める朝鮮アジア太平洋平和委員会は労働党統一戦線部の外郭団体。金英哲氏は統一戦線部長も務めるため、朴氏が、格上の金英哲氏に口出しするのはおかしいとの指摘が出ている。

 韓国統一省によれば、朴氏は北朝鮮の公式メディアに登場したことがなく正体が不明だ。脱北した元朝鮮労働党幹部も、朴氏と面識はないとしたうえで「国家保衛省などの工作機関か、国務委員会など正恩氏のそばで働く人物かもしれない」と語った。(ソウル=牧野愛博)