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 3月24日のタイ総選挙に向けて、タクシン元首相や妹のインラック前首相と同じ名前に変えた候補者が相次いで名乗りを上げている。今も人気が高い2人にあやかって、選挙戦を有利に進めたい思惑がのぞく。

 改名したのは、軍事政権や親軍政政党と対立するタクシン派のタイ貢献党の姉妹政党の一つ、国家貢献党の候補者たち。タクシン派の地盤の北部や東北部で、少なくとも14人がタクシンやインラックという名前で立候補を届け出た。

 タクシン氏とインラック氏は現在、ともに国外に逃れているが、貧困層に手厚い政策をとったタクシン派は今も農村部や都市の貧困層に人気がある。

 改名した候補者の1人は地元メディアに「名前を変えたのはタクシンの名が人々の心の中に残っているからだ。だれもがタクシンとインラックの名を知っている」と述べた。国家貢献党の報道担当者は「改名は候補者個人の判断だ」としている。

 これに対し、軍政のプラユット暫定首相は5日、「奇妙だが、関心はない」と述べ、アヌポン内相も同日、「違法ではない。適切かどうかはコメントしない」と述べた。

 一方、インラック氏は5日の中国の春節(旧正月)を前に「国民の声を真に反映した政府ができ、タイが輝く年になることを願う」とのメッセージをツイッターに投稿。政権奪還を目指すタクシン派にエールを送った。(バンコク=貝瀬秋彦)