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 司法解剖を終えた乳児の遺体の頭部にレジ袋をかぶせられ、精神的苦痛を受けたとして、兵庫県丹波市の両親が、県警の委託で遺体の処置にあたった葬儀会社(神戸市中央区)に慰謝料など220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が5日、神戸地裁であった。地裁は計66万円の支払いを葬儀社に命じた。

 判決によると、亡くなったのは生後5カ月の北野正弥(しょうや)ちゃん。2017年10月4日に死亡後、県警は死因を調べるため司法解剖を実施し、翌日両親に遺体を返した。母親の恵さん(37)が頭部の包帯をほどいたところ、体液漏れを防ぐためにコンビニエンスストアのレジ袋がかぶせられているのを見つけた。

 両親は昨年5月、遺体への敬意を欠いた措置で感情を傷つけられたとして提訴。葬儀社側は「(解剖が実施された)病院に大きなサイズのポリ袋しかないなど、やむを得ない事情があった」と主張していた。

 判決は、葬儀社は礼儀や敬意を失わずに遺体を処置する義務を負っていたと指摘。葬儀社側は代わりの袋を調達するための手段を尽くしていないなどとし、安易な行為で遺族に精神的苦痛を与えたと認定した。