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 入居者がいるマンションを売買したときの税務申告をめぐり、不動産業者と国税当局が裁判で争っている。売買の際にかかる消費税と、入居者からの家賃収入の関係について見解の相違が生じている形だ。消費税率引き上げも予定されるなか、不動産会社によっては影響も大きく、関係者は裁判の行方を注視している。

 争点となっているのは、入居者がいる中古賃貸マンションの建物や部屋を購入し、その後に転売する取引の税務申告。消費税は、仕入れ時に支払った税額を売上時に受け取った税額から控除して納める(仕入れ税額控除)。たとえば不動産会社が建物を2億1600万円(消費税額1600万円)で購入し、3億2400万円(同2400万円)で転売したとすると、納税額は800万円となる。

 「ムゲンエステート」(東京)と「エー・ディー・ワークス」(同)はこの考え方で税務申告したが、東京国税局は、両社が購入から転売までの間に入居者から家賃を得ていたことを問題視。家賃には消費税がかからないため、「課税対象の仕入れ(建物の購入費)から、非課税の売り上げ(家賃収入)が生じている」として、控除を一部しか認めず、両社は申告漏れを指摘された。エー社によると、控除は3割程度しか認められなかったという。

 過少申告加算税などを含めた追徴課税(更正処分)は、ムゲン社が2015年12月期までの3年間で約6億3900万円、エー社が17年3月期までの3年間で約5億3700万円で、両社とも不服申し立てをした。

 両社は課税取り消しを求めて東京地裁で国税局と係争中で、エー社は「仕入れの目的は建物の転売であって、家賃収入は副次的なものにすぎない」などと主張。さらに国税庁が約20年前に作成した内部文書があり、同様の取引で仕入れ税額控除を全額認める解釈が記されているとして、この文書を証拠として提出する見込み。ムゲン社もこの文書の提出命令を国に出すよう裁判所に申し立てており、昨年12月の口頭弁論で裁判長は「もし文書が存在するなら、業者側の主張が独自の見解だとは言えなくなる」と述べ、任意提出するか、申し立てに反論するかを国に求めたという。

 家賃収入が見込めるワンルーム…

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